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No.891-2016/07/04

“有機ある選択”―既存店をオーガニックでまとめたライフマンの挑戦

No.891号

  大阪市西区西本町の地下鉄阿波座駅の地上にライフ阿波座駅前店がオープンしたのが3月30日。150mと離れていない既存の靭(うつぼ)店は「クローズするのか」と思っていたが、「オーガニック主体のナチュラル系ストアにしたら」という若いライフマンのアイデアが実り、6月25日に「BIO-RAL(ビオラル)靭店」(ライフ964㎡)としてよみがえった。


得意先も新規に開発した


  大阪市内だけを見ても、他社からため息が出るほど好立地を押さえているライフだが、ドミナントが進むと同時に、自店エリアが重なる悩みが増えてきた。「これからのライフをどうするか?」という問いを若手に投げかけた。


  店舗開発に18年間も携わって来た竹下太さん。9年前、アメリカの西海岸で見学したホールフーズの店全体が「オーガニックなどで統一され、ファッションになっているのに、衝撃を受けた」。


  奥さんがアトピーで悩んでいることもあって、「これからのスーパーはナチュラル系」だという確信めいたものが生まれた。アイデアは5年前の社内公募で採用されたが、そこからが、手探りだった。オーガニックを一から学び、得意先も新規に開発した。


  岩崎高治社長は、「100店舗を超えるチェーン店でやっているところはなかなかない。そんなに簡単に成功しないかもしれないが、何としてでも成功したい」と期待を寄せる。


  「1店丸ごと、オーガニック」という訳にもいかないので、「通常商品との兼ね合いが難しい」と近畿圏の営業トップの角野喬・常務も認める。ライフらしさを保ちつつの新業態だ。


  靭店の周辺には20~40歳代の若い世代が多いという商圏特性が、ピッタリ噛み合った。開店20年を経た靭店が変身できた背景には、阿波座店の絶好調も後押ししている。


  「話題性がある」と記者会見には東京から駆け付けた業界メディアも多かった。料理教室を兼ねる2階のレストスペースは43席もあり、女性用の化粧室は業界トップクラスの豪華版だった。


今週の目次




新 激戦地 ストアシーイングMAP 3

堺市北西部 大阪府|堺市堺区


SJトップインタビュー

次世代型POSレジ9月から本格導入し接客重視へ
 全日本食品 代表取締役社長 平野 実 氏


SJ新店レポート

上質なスタンダードを掲げ、健康・シニア・簡便商品を提供
 いなげや保谷町店


SJ決算レポート(生協篇)2016年3月期決算(1)

全国559生協の総事業高は1.7%増の3.4兆円
 隣接県の生協が合併して巨大化する


今週の業界トピックス

SM3団体統計発表 サンプラザ山口社長
 独自性を重視した商品づくりで差別化し、顧客の支持を得る


チェーンストア・コンビニの3月度販売概況

外国人観光客の減少などからSC、GMSなどが苦戦
 畜産は相場高、農産は相場安の傾向


テーマは「Well-Being」 三井食品フードショー2016開催

「心と体」基本の食事スタイルの提唱
消費の主役交代で「充実型健康意識」


世界が感動する日本のおもてなしの歴史的変遷と実際・12

― OMOTENASHIが日本の代名詞に ― 小澤 信夫


業界動向

CVS、夏ギフト内容の編成も急速にレベルアップ(下)


食品マーケティング

日清フーズが「大阪うまい屋監修たこ焼粉」を発売
 *人気のたこ焼専門店「うまい屋」の味を家庭向け訴求
三菱食品が期間限定「かむかむシリーズ品」対応
 *リオ、オリンピックに向けた訴求が活発


今週の大店立地法公示速報


交差点

10坪で最大220万円の日販店



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