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No.901-2016/09/19

高速圧力スチーム釜を使って、3分で提供するメニュー(香港)

No.901号

  「3 Mins to eat(3分で食べられます)」と書かれた表示の奥に、ステンレス製の釜が並んでいる。これは3台で400万円もするアメリカ製の「高速圧力スチーム釜」だ。お客が注文したムール貝などの魚介類が、たったの3分で蒸し上がり、店内でワインなどとともに食べることができる。香港の地場スーパー・YATA(やた)の試みを紹介する。


釧路の市場をまねた「勝手丼」


  イートインに隣接する香港初登場の「OYSTA+」。アメリカ産をはじめ、世界中の新鮮な生ガキが味わえるオイスターバーだ。ホットデリのメニューも20種類ある。高速・高圧のスチーム釜で「3分で本格的なムール貝のワイン蒸し」も味わえる。


  もう一つの新しい試みは、自分で好きな海鮮ネタを選べる「勝手丼」コーナーだ。これは北海道釧路市の「和商市場」の名物をそっくり取り入れた。空輸される素材を提供するのは中島水産だ。


  駅前の商業ビル地下1階にあるので、ランチに「勝手丼」で買い求めた海鮮丼をかき込むオフィスワーカーがいた。夜は「お気に入りのワインを買い求めて一杯」という利用法も可能になった。


  食べることに関しては、どこにも負けない香港人。「スチーム釜に400万円もかけて、採算は取れるのか?」という心配はヤボというものだ。「スーパーの売場で、お金を使ってもらえるのなら、少々の投資は惜しまない」と考えたのだろう。


  外食文化が定着している香港。平日でも1日5,000人の来店客がある観塘店には、週末ともなれば5万人もの人が訪れるというから、このイートインも「満席御礼」になっているのは間違いない。


  「スーパーはモノを買ってすぐ帰るところ」から、買い物のついでに「飲み食いもするところ」にチェンジする時代が、すぐそこまでやってきている。


  日本でもイートインを設けるスーパーは激増しているが、その応用編はこれからだ。香港のスーパーで見た「分福茶釜」は、童話の世界ではなく、現実世界の未来像かもしれない。 (P10~13に海外店レポート「YATA観塘店」を掲載)


今週の目次




流通羅針盤

課題を抱え、ユニー・ファミマの巨大流通グループ船出する


今週の業界トピックス

エル・ティーエフ 埼玉・千葉でローソンスリーエフへの転換を開始
御殿場プレミアム・アウトレット 2020年に増床開業、コト消費を充実
雪印メグミルク 恵W善玉菌のフルーツヨーグルトを新発売
三菱食品 「抹茶豆乳アーモンド」など発売へ
AGF ブレンディ秋季ボトルコーヒーで大型販促


SJトップインタビュー

フジ、グループを挙げて地域の暮らしに密着
 フジ代表取締役社長 尾﨑 英雄 氏


SJ海外店レポート

日本のライフスタイルやトレンドが売場にあふれる香港地場スーパー
 YATA観塘(Kwun Tong)店


SJ新店レポート

サラダ中心に惣菜強化、電話注文による会員制宅配も実施
 フードスクエアカスミ高根台店
若年世帯と高齢世帯の二極化進む地域に、床面に事故防止用のマットを導入
 マルエツ 豪徳寺店


日本ショッピングセンター協会

今下期は10月6日開業の「ららぽーと湘南平塚」など19SC計画


世界が感動する日本のおもてなしの歴史的変遷と実際・17

― OMOTENASHIが日本の代名詞に ― 小澤 信夫


食品マーケティング

東洋水産、秋・冬へのチルド麺~即席「正麺」販促
 *チルド麺は冷しから温への切り替え
 *「正麺」カップの販促強化


今週の大店立地法公示速報


交差点

新入社員と「名刺交換」



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