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No.908-2016/11/14

関西スーパーと阪急オアシス―どんな「提携」が店舗で見られるのか

No.908号

  日本の食品スーパーマーケットの代表選手でもあった「関西スーパーマーケット」が10月27日、エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)と資本業務提携したことは、日々競争を続ける流通業界で衝撃のニュースだった。H2O傘下で急速出店を続ける阪急オアシスとは出店地域も重なるところが多い。関西スーパーのドミナントエリアでの現状を追った。


「直線的」か「曲線的」か


  大阪市営地下鉄谷町線。中心部の東梅田を出るとすぐ右に急カーブし、終点の大日まで大阪の北東部を横切る。東梅田から4つ目が野江内代(のえうちんだい)駅だ。


  地上に出ると、城北(しろきた)筋という大きな道路が通っている。両側には「野江国道筋商店街」。北に2~3分歩くとHCのコーナンがあって、内代小学校南という交差点の角に立地するのが関西スーパー内代店だ。


  店内に入ると、何店かテナントが入っていて、奥が関西スーパー内代店だ。「ゴーッ」という冷陳ケースのファンの音が耳に心地よく響く。「新鮮で選び抜かれた素材を、きちっとお届けしますよ」というメッセージがあふれた店舗だ。


  開店は1992年10月と古いが、2012年10月に大改装している。売場面積は1,587㎡だ。内代店を出て再び城北筋に戻り、鉄道のガードをくぐると、左手に阪急オアシス高殿(たかどの)店がある。


  グーグルマップで測ると、関西スーパーとは600mしか離れていない。まさに「近接店舗」だ。高殿店は2013年11月のオープンで、1,230㎡の標準店だ。「高質食品専門館」がコンセプトで、業務提携する香港のシティスーパーのあか抜けた雰囲気を採り込んだ洗練された売場が特徴だ。


  「直線的」で買いやすさに富んだ関西スーパーと「曲線的」で新しい商品を見つけたくなる阪急オアシス。これまで両社は伊丹をはじめ、出店地域で張り合ってきたが、「よもやの提携」で、同じグループとして、どんな売場展開を見せていくのか、楽しみだ。


今週の目次




流通羅針盤

スーパーマーケット年次統計調査内容を要約


今週の業界トピックス

J.フロントリテイリング ジョイントで銀座に新商業施設開業
平和堂 売上は過去最高額ながら減益
イズミ 上期は新店がなく大幅な増収増益
日本VC協 「VCはこれからも残っていく」と齋藤充弘新会長が就任会見
サッポロHD 長期経営ビジョン発表に合わせ、新社長に尾賀氏を決定
マルハニチロ 第2四半期決算、円高で仕入れコスト減少
赤城乳業 ガリガリ君リッチ新シリーズに
伊藤忠食品 リードオフジャパンと資本業務提携


今週の開店情報


SJ中間決算レポート(CVS篇)

各社統合進むが、セブンのトップは揺るがず
 増収増益はセブン、ファミマ、ローソン、ミニストップ


産学連携講座

サラヤと淑徳大学経営学部の協働による講座が開催される
 サラヤの企業理念の一つである社会貢献活動と大学の「共生」の理念が合致


SJ新店・改装店レポート

フード&ドラッグを形成し、完全に食品に特化した300坪SM
 ヤオマサ鴨宮店
デリカやイートイン拡充、大容量~少量まで品揃え
 サミットストア大泉学園店


<鍋シーズン>本番へ モランボンの「2016冬戦略」

カテゴリー別に特徴出して万全期す
今期は定番鍋キャンペーンで始動!!


食品マーケティング

<冷食・販促シリーズ<業務用惣菜の部>
日東ベスト、ロースカツは多様化で用途拡充
 *期間限定(3月まで)「アンガスビーフすき焼き重」は好調に推移
<商社系、大手卸の動向>
三菱食品、増益基調維持
 *目立つ低温食品の伸長、今後はチルドビール、生酒強化へ


今週の大店立地法公示速報


交差点

「うどん県」あれこれ



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