訪日外国人観光客が、2,000万人の大台を超えた今年。海外でも、日本の魅力を現地の人たちに直接伝える動きがあった。10月27日、マレーシアの首都・クアラルンプールの中心部で、三越伊勢丹ホールディングスとクールジャパン機構の合弁会社が「ISETAN The Japan Store Kuala Lumpur」をオープン、本物の日本の魅力を伝えている。
この店舗は、1990年にオープンした「クアラルンプール伊勢丹LOT10店」を全面改装したものだ。地下1階から地上4階部分までが先行オープン。工事中の5階レストランゾーンを含めると、全館11,000㎡の「本物の日本」を伝えるスペシャリティストアになる。
地下1階(LGF)は食品フロアだ。冷陳ケースに野菜や肉、魚が並べられている。普通のスーパーのようでもあるが、デパ地下の要素の方が濃い。素材の向かいにはカウンター席が並んでいる。お目当ての新鮮な素材を手にしたお客は、目の前のイートイン席で調理してもらう算段だ。
昼食時や、夕方以降は人で埋まる。家族連れやカップルなど、客層は様々だ。円形の寿司カウンターもあって、「お次は、何を…」という職人の声が聞こえてきそうな本格的なしつらえだ。手打ちそば・うどんも人気がある。スイーツでは、海外で人気が高い抹茶味を提供している。
この「イートイン・デパ地下」の奥には、日本酒やウィスキー、クラフトビールが並べられたコーナーがあり、日本中から集められたこだわりの食品も揃っている。これらをツマミに「ちょっと一杯」の席も用意されている。
1階から上は有名デザイナーの気合いがこもった「本格的なジャパニーズ・ショップ」だ。階ごとに目を見張る「日本らしい世界感」が詰まっている。これだけの商品を、どう販売していくのか? 先頭に立つのは、アメリカ仕込みの本格的なおもてなし教育を受けた6人の日本人「チームなでしこ」のメンバーだ。
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