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No.914-2016/12/26

立場逆転!ニトリのテナントで食品館イトーヨーカドー梅島店開店

No.914号

  12月8日にオープンしたニトリ環七梅島店(東京都足立区)は1階にイトーヨーカ堂の「食品館イトーヨーカドー梅島店」がテナントとして入店。2~3階がニトリ、4階以上が駐車場の5階建て構造となっている。ヨーカ堂系のSCにニトリがテナントとして入居しているのは6店舗あるが、逆のケースは今回が初めてだ。


亀井社長自らが出店希望


  ヨーカ堂の亀井社長は「これからの出店は状況に応じた色んなバリエーションが求められている。特に都内では超大型店は場所の確保が出来ず出店が難しいため、NSC(近隣型)や今回のニトリさんとの組み合わせなど状況に応じた色んな出店パターンが考えられる。これといった型にはめた出店形態は取らない」と述べた。


  交通事情の関係もあり、ヨーカ堂は一足早く12月2日に先行オープンし、この1週間の売上は計画を遥かに上回る順調なスタートとなった。地域に合った商材や値ごろ感のある価格帯の商品を揃えて、近隣1km圏内の顧客ニーズに対応する。ニトリの広域からの集客よる相乗効果にも期待している。


  出店地は国道4号線と環状7号線が交差する交通の要衝で、都内でも有数の交通量の多い足立区のシンボルのような場所だ。以前はラブホテルとゲームセンターがあった環境の良くない場所だった。しかし、ニトリとしては広域からお客の呼べる好適立地であるという認識があった(ニトリ須藤文弘専務)。近隣には他に一般住宅や菓子工場などがあり、一団の土地としてまとめるのが難しく、不動産屋では手を出さないような場所だったが、ニトリは粘り強く、足掛け10年掛けて交渉を続け、入店しやすい地型にまとめ上げた(須藤専務)。


  似鳥会長と亀井社長は肝胆相照らす旧知の間柄で、常に様々な情報を共有している。ニトリが梅島物件にSM導入を検討しているという話を聞きつけ、亀井社長の方から積極的にアプローチし、入店の合意を取り付けた。物件の近辺には大型のスーパーマーケットがなく近隣住民のSMを求める強い要望があり、地元に馴染みの深いヨーカドーの食品館の導入が最適であるとニトリは判断した。また、両社の出店により周辺住環境が良くなることから、行政からも色んな形でのバックアップが得られ、使い勝手のいい商業施設に仕上がった。


今週の目次




今週の業界トピックス

いなげや 下期は組織体制を見直し、大型改装を9店予定
関西スーパーマーケット 生活健康サポートプロジェクト組成
サッポロビール、ポッカサッポロフード&ビバレッジ 来年1月に社長交代
日本アクセス 10万人が選ぶフローズン・アワード開催
AGF 大震災の復興支援活動を熊本、大分両県へも拡大
東洋水産 マルちゃん正麺カップ「スープの極み濃厚しお豚骨」発売
日本チェーンストア協会 2016年の10大ニュース発表


今週の開店情報


新 激戦地 ストアシーイングMAP

仙川駅周辺 東京都|調布市


世界が感動する日本のおもてなしの歴史的変遷と実際・23

― OMOTENASHIが日本の代名詞に ― 小澤 信夫


SJ新店レポート

1・2階を「食」の空間にして、日常と非日常を提案する都市型GMS
 イオンスタイル 碑文谷
惣菜と寿司で2割の売上構成比、坪1,000万円の高効率店
 クイーンズ伊勢丹 本八幡店


流通経済研究所 定例フォーラム「流通大会2017」の開催概要が確定

「流通・マーケティングのイノベーションの展望」がテーマ
 セブン-イレブン・ジャパン、アマゾンジャパン、シジシージャパン、
 阪急オアシス、経済産業省などが講演


スペシャルレポート 不二家

発売55周年のLOOKブランドを来年強化
 体験・共感・拡散するためのキャンペーンも展開


日本酒&コーヒーの新商品 秋田県醗酵工業と森永乳業

秋田県醗酵工業 「おもてなし純米大吟醸」
森永乳業 「マウントレーニア リッチカフェラッテ」シリーズ


食品マーケティング

マルハニチロ「市販用・冷食」売れ筋品の絞込みへ
 *米飯類、中華麺類リードで調理惣菜へ連動
 *弁当向け縮小傾向に「食卓」メニュー開発へ
アクリ事業部からは「グラタン」「ドリア」の販促へ


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

ニチノウ食品[いちごジャムの素]  フードジャーナリスト 旭 利彦
 電子レンジで簡単!手作りジャムが完成


今週の大店立地法公示速報


交差点

「金」or「変」?



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