人手不足対策に各社取り組む年
2017年。先が読めない時代に突入した。世の中の変化があまりにも激しく、計画も日々変更しながら店舗運営していかないと時代に乗り遅れてしまう。これが多くのスーパーマーケット経営者の意見だろう。
はっきりとしていることもある。それはコスト負担の増加だ。原発問題によって今後、電気料金は確実に上がっていくことが推測される。2020年開催の東京オリンピックまで賃料や建築コストは上昇する見込み。何といってもスーパーマーケットを始めとした小売業界では人手不足が最大の懸念材料だ。大手SMのライフコーポレーションでは「パート時給が1年間で20円上がっており、4万人の社員がいるため年間8億円の負担増になっている」(岩崎高治社長)と語る。人手不足対策としては柔軟な人事制度への取り組みも始まっている。サミットは昨年12月にパート社員の定年を5歳引き上げたが、この他にも「育児や介護などを理由に一度辞めた社員の再雇用も検討」(竹野浩樹社長)。さらに、入社して3ヵ月以内の社員の離職率を引き下げるため、手厚くサポートする仕組みもスタートさせようとしている。
今年についてヤオコー川野澄人社長は「正直、見通しが立てにくい状況にある。急に良くなることもないが、急に悪化することもない。ただ、はっきりと言えることは若い人を中心に財布の紐は固くなっていく」と語る。プロセスセンターや惣菜センター、セルフレジなど、新たな投資を進めながら、店内作業の省力化を図るというのが多くの経営者の考え。
優勝劣敗。勝ち組と負け組との差が拡がりつつある中で、「緩やかな連合」といったSM企業同士が連携するM&Aも今年は一層増えてくる可能性が高い。生き残り、飛躍していくためには商品力や情報力、提案力など、内部と外部の様々な機能を駆使しながら展開していくしか方法はないのかもしれない。 (写真は表紙、目次とも、さえきセルバホールディングス業務監査・内藤学氏が撮影)
日本チェーンストア協会 会長 清水 信次 氏
日本スーパーマーケット協会 会長 川野 幸夫 氏
日本インスタントコーヒー協会 会長 横山 敬一 氏
八千代緑が丘駅周辺 千葉県|八千代市
来期の中計ではお客様起点の売場を優先
サミット 代表取締役社長 竹野 浩樹 氏
2階建てを1階建てに建て直し、高質化で差別化する「郊外型」店舗
京王ストア キッチンコート野崎店
「ヘルス&ウエルネス」をコンセプトに健康と美容を訴求する
ダイエー 三軒茶屋店
SMは全社が既存店・全店ともにプラス
農産の相場高や冬物商材の好調が寄与
フリーデン製品 13年連続で金賞受賞
敷島製パンが「国産小麦の抹茶バウム」
三菱食品が見た2016年~2017年食品市場&トレンド
多様化・利便性・低価格が消費のキーワード
*食料品需要動向、惣菜関連良好
*消費者にデフレ感覚浸透
*経営統合・CVS再編、商社系列化進む
イートイン「新時代」へ
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