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No.928-2017/04/10

居抜き3社目はマルハチが出店。「勝算の秘策」とは

No.928号

  大阪の中心部まで30分足らずの住宅密集地。淀川と神崎川、幹線道路や複数の阪急線などに挟まれた閉鎖商圏だが、1km圏で5万人近い人が住む。ここに、神戸の元気スーパー・マルハチが出店した。関西スーパー、阪急オアシスと撤退し、今回が3社目となる居抜き物件だ。外野席は懸念するが、その「勝算の秘策」とは。


「撤退」繰り返される不思議


  簡単にマルハチ出店までの経緯をおさらいしてみよう。1997年4月、上に8階建ての賃貸マンションが乗っかったフルラインのSMを関西スーパーが出店したが、13年経った2010年3月に閉店した。


  次に入居したのが阪急オアシスだ。2012年3月、ドラッグを併設した1,188㎡の「高質食品専門館」として華々しくオープンしたが、3年9カ月後の2016年12月末で、これも撤退した。


  その後を引き継いだのが、マルハチだ。関西の名門スーパーが2社とも撤退した後釜に入居するとは―さぞかし「懸念の声も多かったろうに」と思いきや、「当社の適地だ」という判断が下った。


  どのような売場なのかをつぶさに見たが、特に変わったところはない。設備は鮮魚とデリカの天井にルーバーと呼ばれる木材で下がり天井の装飾をほどこしたぐらいだ。


  売場面積は1,550㎡と関西スーパーと同等に戻した。エリア内には500坪クラスのSMがないので品揃え、鮮度・価格面などで競合他社との差別化を図った、わかりやすく、すっきりした売場に仕上がっている。


  これは、同社の他の店でもやっていることで、特段今回変わったことではない。普通のスーパーが出現したという訳だ、こだわりより実利を尊ぶ“大阪人”にピッタリかもしれない。


  周辺の競合店は220m西にある鮮魚に強いKOHYO淀川新高店だったが、万代に代わっていた。調べてみると2014年4月に居抜きしていた。繰り返される「撤退」の不思議。「良質の低価格」がウリのスーパー2社の一騎打ちが始まった。(8~11頁に新店レポートを掲載)


今週の目次




今週の業界トピックス

セブン-イレブン・ジャパン 17年度商品政策 おにぎり、スイーツ全面刷新
西友 昨年導入のアンガスビーフ、昨比40%増に


メーカー トピックス

日清オイリオグループ 今村隆郎社長が会長に昇任、新社長は久野貴久取締役
昭和産業 国連WFPのレッドカップキャンペーンに参加


今週の開店情報


世界が感動する日本のおもてなしの歴史的変遷と実際・30

― OMOTENASHIが日本の代名詞に ― 小澤 信夫


SJ新店・改装店レポート

至ってシンプルな構成。ありそうでなかった「普通のスーパー」が再来
 マルハチ 野中北店
DSタイプから標準店に戻して売上を大きく伸ばした470坪SM
 いなげや 江戸川船堀店


混乱期を生きる戦略 〈やまと豚〉のフリーデンが重要提案

着想変えウデ モモのステーキを提案
付加価値商品作りで利益の向上図る


森永乳業創業100周年 乳で培った技術生かして前進へ

「ビフィズス菌M-16V」で社会貢献


話題呼ぶ春の商品登場 敷島製パンと合同酒精

敷島製パン 『国産小麦の安納いもスイートポテトケーキ』
合同酒精 懐かしい「電気ブラン」に新商品追加


食品マーケティング

東洋水産が即席麺で第二の挑戦
 *「正麺」に続き新スタンダード カップ麺「QTTA(クッタ)」
 * 夏向け正麺に新風の「ごまだれ冷し」「つけ麺」等リニューアル
 * チルド麺からは「担々ざるラーメン」「焼そば極み太麺」など販促


今週の大店立地法公示速報


交差点

存在感を示すH2O



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