イズミの新業態店「LECT(レクト)」が大型連休前の4月28日にグランドオープンした。広島市西区で1989年に開催された「海島博」会場跡地に建設された東西に細長い店舗だ。西側にイズミ、真ん中は蔦屋書店、東にはカインズという知食住を代表する業種が入居。1人でも読書や食事が楽しめる「毎日、わざわざ行きたくなる 第3の居場所」を提供する。
「レクトに行かれるんですか? スーパーでTカードが使えるって、すっごくないですか」。前泊したゲストハウスの主が、朝から取材に行くと聞いて、興奮気味に話した。プレオープンにも行ったという30代前半の若者だ。
ネットでしかモノを買わないので、ポイントが貯まる一方だが、食品などでは今まで使える場がなかったと言う。DVDを借りたり、ファミマでわずかのポイントしか手にしたことがない記者とは大違いだ。
LECT支配人の三浦健司氏は「三世代でもひとりでも、いろんな組み合わせの人が、それぞれ朝から晩まで楽しめる空間を提供します」と語る。「ゆめタウン」を多店舗展開するイズミが、広島初進出の異業種と手を組んで新しいSCを手掛けるのは、Tカード世代を取り込む狙いがある。
同社最大規模のyoume食品館に隣接して、様々な配列のフードコートのテーブル席が1,000席もあり、その隣には25万冊の「蔦屋書店」。本の後ろにはカフェ。2階ではアウトドア用品なども展開している。
カインズは1階正面がグリーンガーデンで、中央はカフェになっている。2階はペットを始め、様々なDIY体験ができるコーナーが並ぶ。ここも、従来型のホームセンターから一歩抜け出している。
「リビング、イーティング、カルチャー、タイム・タウン」の頭文字にちなんで名付けられた「LECT」―。スーパーを含めた食のゾーンは施設全体で3,000坪もある。食品スーパーマーケット業界にも、新たなヒントを多く与えてくれる。
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