≫ウィンドウを閉じる


No.973-2018/03/19

ローソン、スマホで予約し店舗で受け取るネットスーパー開始

No.973号

既存物流網の活用で物流費抑える


  ローソンはネットビジネスに既存の店舗網と物流網を活用して、物流費を抑えるビジネスモデルで参入した。


  「オールスマホ時代になり、EC市場は約15兆円と伸び続けているのに、生鮮EC市場は約1,500億円とわずか。これまでの生鮮ECは宅配で例え2時間でも自宅にいないといけないストレスなどがあって伸び悩んでいる。一方で忙しい人にとって平日はSMに行く時間がない、GMSは広くて回れないなどの課題がある」(竹増貞信ローソン社長)との分析から、ローソンでは今回、生活者の身近にあるコンビニの強みを活かし、これらの課題を解決するものとしてローソン型ネットビジネス「ローソン フレッシュ ピック」を開始した。


  お客はスマホで朝8時までに予約すれば、夕方18時以降、最寄りのローソン店舗で商品を受け取り、支払うシステム。商品は精肉、青果など鮮魚を除く生鮮食品、ミールキットと、成城石井、にんべん、キットオイシックス、サンクゼールなど専門店グルメなど約500種類を揃える。


  仕組みは、受注商品を座間のEC物流センターで顧客ごとに袋詰めし、店別に仕分けて、川崎のチルド配送センターに横持ち配送、同センターで通常のチルド商品と混載して、店舗に納品。店舗ではウォークインクーラーの背面に留置。18時以降、レジで予約データと突き合わせて、顧客に商品を渡し精算する。ECセンターへはPCから供給。


  売上は店の売上に計上する。1日の利用は10人程度を見込んでいるが、1,000円以上の注文を条件にしているので、日販で1万~1.5万円の増収を見込む。


  当初は渋谷区・世田谷区・川崎市・横浜市の約200店でスタート、順次エリア、店舗数を増やし、2018年度中に首都圏をほぼ網羅し、その後全国に拡大する計画。


  これが軌道に乗り、扱い品目数を広げると、コンビニがSMになったようなものでSMにも大きな脅威になりそう。


今週の目次




流通羅針盤

健康にこだわった商品開発が食品小売の主役になる日も近い


今週の業界トピックス

セブン&アイ・ホールディングス 小田急商事 SMとコンビニ、駅構内の売店事業で業務提携
U.S.M.H 商品コードの統一化、仕入れ統合をスピードアップ
イオンリテール 新潟、長野、北陸で北陸信越カンパニー新設
カスミ 若手社員によるPTで業務改革、成果をエリアごと水平展開
マルエツ 店長代行を置かず主任兼務の営業マネジャー制拡大へ


メーカー トピックス

昭和産業 岡田茂取締役会長が退任、檜前慶一専務が昭産商事社長就任


SJW新店レポート

標準店進化型モデルとし、通常店の目標となる旗艦店で展開
 ヤオコー 東松山新宿町店
直営とコンセの組み合わせで効率と品揃えのバランス追求する利便SM
 フードスクエア カスミ 千葉みなと店


SJW海外店レポート インドネシア|ジャカルタ

新興開発地に観覧車を備えた最新モール「健康志向」に売場も対応
 イオンモール ジャカルタ ガーデンシティ/イオンJGC店


やまと豚 SMTSでの提案 フリーデン 常務取締役流通本部長 安西哲哉氏

「JGAP」で安全安心、「iTQi」で美味しさを証明
多カテゴリーに商品投入し、ブランド力アップを図る


マンパワーの育成戦力化とマンアワー確保の処方箋・11

― 生産年齢人口(働く人)激減の諸施策 ― 小澤 信夫


食品マーケティング

マルハニチロ、市販用冷食の話題は食卓おかず~米飯
 *「おいしい」おかずシリーズに「肉ガブッと!ハンバーグ厚盛BIG」
 *オーシャンブルー「魚調理品」に、あじ南蛮~さば味噌追加発売
 *「あおり炒めの焼豚炒飯」&「炒飯の極み えび五目XO醤」キャンペーン中(6月まで)


今週の大店立地法公示速報


交差点

おもてなしと思いやり



≫ウィンドウを閉じる