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No.974-2018/03/26

寿司やたこ焼き インバウンド消費は、これからだ

No.974号

その潜在需要は、計り知れない


  東京や大阪に限らず、日本を訪れる外国人の数が急増している。訪日する観光客「インバウンド」の数は昨年末で、2,869万人。東京五輪が開催される2020年の政府目標4,000万人も視野に入る。民泊条例も改正され、受け入れ態勢も整ってきた。


  アジアでは中国や韓国に続いて、インドネシアからの観光客がダークホース的な存在だ。人口は日本の倍の2億6,000万人。その親日度は想像する以上に高い。日本製品が受け入れられ、日本人の勤勉さも尊敬されている。海外旅行熱は始まったばかり。インドネシアのイオンを取材して、その「潜在的な需要は計り知れない」と予感がした。


  ジャカルタ市郊外に昨年9月オープンした「イオンモール ジャカルタ ガーデンシティ」の核店舗のイオンJGC店。惣菜をスーパーの売場の前に持ってきた。「SUSHI&SASHIMI」の大きな標識。その横ではイスラム教国らしくスカーフのような「ヒジャブ」を被った女性が器用に手を動かし、たこ焼きを焼いている。「いくら何でも、焼き過ぎではないか」と思われる半端ではない量だ。週末などでは、寿司やたこ焼きが完売状態になるので、これぐらい焼いておかないと間に合わない。日本では「熱々」でないと受け入れられないが、インドネシア人は熱い食べ物を好まない。少々冷めたぐらいが、ちょうどいいのかもしれない。


  それにしても、こういった“日本発”の食べ物が異国で半端なく売れていることに、改めて不思議な気がした。3年前に開店した1号店のBSD店(本誌12~15頁に海外店レポートを掲載)では、もっと売れている。インドネシアからの旅行者が日本のスーパーで、寿司やたこ焼きを買い求める可能性も高くなっている。SNSで拡散するから、「ある日、突然に」売れるかもしれない。支払いはスマホを使った「キャッシュレス」が求められている。


今週の目次




今週の業界トピックス

ミニストップ コンボストアとして特徴ある商品づくりで、既存店を強化する
日本チェーンドラッグストア協会 コンビニに続き、ドラッグストアも電子タグ導入検討
ききざけ処昭和蔵 埼玉県の全酒蔵の酒が試飲できる「ききざけ処」


メーカー トピックス

味の素AGF 松本幸四郎さんが上賀茂神社で三番叟を襲名記念奉納


今週の開店情報


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

マスコットフーズ [ひよこ豆で作ったから揚げ粉]
衣はサクサク、中はふっくらジューシー


SJW トップインタビュー

「良いものを安く」の原点に立ち返る
 いなげや 代表取締役社長 成瀬 直人 氏


SJW海外店レポート インドネシア

30~40歳代のニューファミリー層が来店「ふるさとの味」求めて日本人も
 イオンモールBSD CITY/イオンBSD CITYストア


SJW新店レポート

エキナカでハイブリッド型カフェを併設したマーケットストア
 ディーン&デルーカ アトレ川崎店


境界線を越える 国分グループ第52回SMトレードショーでの提案

「買いたくなるの境界線」を越えるために


ボンカレー輝く50周年 レトルトの世界を拓いた大塚食品

独自の発想で進化し続けた技術開発
安全安心と便利さなど食生活に貢献


食品マーケティング

マルハニチロ、4ヵ年中期経営計画で売上1兆円目指す(概略)
 *営業利益310億円、自己資本率30%目標(2018年~)
 *冷食で「あけぼの」&「アクリ」ブランドの統一へ
 *缶詰はカテゴリーで分割の方向
三菱食品「かむかむ」シリーズ販売強化
 *3月、レモンソーダ~レモングミと矢継ぎ早に発売
東洋水産、ミニワンタン~マイクポップコーン新発売
 *ジャパンフリトレー(本社・茨城)とのコラボ品


今週の大店立地法公示速報


交差点

謎めき拡大する健康食品市場



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