SJW店舗ウォッチング
ダイエー イオンフードスタイル八王子店
昭和40年代~50年代にビッグと言われた大手チェーンの成長を支えた市街地のGMS。その後のモータリゼーションを背景にした郊外型ショッピングセンターの急速出店で衰退の一途をたどり、ビッグチェーンが苦境に陥った一つの要因になっていた。
しかし、今では急速に進み始めた少子高齢化と都市部への人口集中という動き、さらには、ビッグストアの事業構造改革の一環として、市街地のGMSの不動産を再活用して、マンションを建設、1階にスーパーマーケットを再出店する、という戦略が奏功し始めている。今回、開店したダイエーの「イオンフードスタイル八王子店」がまさにそのケース。八王子を地盤にしていた忠実屋の看板店舗として繁盛していたGMS店がその後、ダイエーになった店舗。
総売場面積9,000㎡の7層GMSからコンパクトなスーパーマーケットになったが、地域の生活者からは待ちに待った開店と歓迎されている。1年前の着任時から八王子に移り住んだという前田貴広店長は、地域の会合に顔をだし溶け込む。「駅に店はあるけど歩くのが大変、かなり買物難民になっていた。パートの採用もすごい反響ですぐに定員が埋まった」と開店への期待の大きさを感じたという。「地元愛の強さにも驚いた」と言い、有名な和菓子屋さんにまず挨拶に行き、地元で人気の店を教えてもらい、店で扱えるよう交渉、地場野菜も農家を説得して17者と契約にこぎつけた。その八王子野菜には学校給食に納めている農家もあり、「子どもが食べているのと同じ安心安全な食材と情報発信して地域が元気になればと思っている」と意気込む。
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