「困ったな、きょうは…」――開店早々のスーパーで、ラフな服装の男性らが、つぶやきながら鮮魚売場を回っている。この日は地元の魚市場が休みで、魚種が少なかった。男たちは白衣に、長靴姿の従業員を見付けると「何がある?」と矢継ぎ早に問いかける。富山県高岡市で、1店舗だけで展開するユニークなスーパー「フレッシュ佐武」が新店舗に建て替えたと聞いて、7年ぶりに取材した。
北陸新幹線の富山と金沢の中間駅になるJR新高岡駅から北西に4kmほどの幹線道路沿いにあるのが「フレッシュ佐武」だ。ここは、鮮魚の売上構成比が3割を超え、青果、精肉、一般食品に至るまで、「こだわり尽くし」の商品が並ぶ。
第一線を退いた佐武俊作会長が一代で築き上げた店舗で、49年の歳月を経て建て替えられた。元々は青果商だったが、氷見、新湊港などの新鮮な魚介類を独自のルートで仕入れ、前処理を徹底。安全・安心な商品を数多く取り揃えたことで、不動の地位を築いた。
店舗の新築に先行して、従業員用の駐車場だった場所に、衛生管理が行き届いた最新の惣菜作業場を完成させた。こだわりの調味料を使ったおかずや名物の漬け物などが、ここで生産される。「日本食を守りたい」という創業精神は、長男の慎一社長をはじめ、総勢90人の従業員に引き継がれた。「組織経営」に進化した形で、寿司店や居酒屋のプロをうならせる。
「ここはね、日本一のスーパーなのよ。ちゃんと写してね」。レジの従業員と話をしながら、こんなことを言う人がいた。10kmぐらい離れた砺波市から、週に3度は買いに来るファンの1人の主婦だった。(P08~11に「フレッシュ佐武」の新店レポートを掲載)
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