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No.1032-2019/06/10

SJW店舗ウォッチング

モリタ屋 クオリティフードマーケット SUINA室町(京都市下京区)

伝統と文化の味「京都肉」を取り揃えたスーパー

No.1032号

牧育から小売りまでこなす


    「献立の中心は和食」と思われがちだが、総務省の家計調査によると、京都府の牛肉消費量は全国トップ。パン食も根付いている。千年の都・京都は、食生活でも、断トツの豊かさがあることの証しだ。その京都の中心部で、伝統と文化の味「京都肉」を扱う、こだわりのスーパーがお目見えし、地元住民や内外の観光客の隠れ家的な買い物空間になっている。


  京都市下京区函谷鉾町(かんこぼこちょう)に3月16日オープンした京都経済センター「SUINA室町」。四条烏丸・交差点の南西角の一等地だ。産業会館を建て替えたもので、最先端の飲食店や書店が入居する。その1階奥に150年の歴史がある牛肉専業のモリタ屋が「クオリティフードマーケットSUINA(粋な)室町」という店名で出店した。


  牛肉の対面売場は、お客が商品を指差すと、中にいる従業員がグラム数などを聞き、手早く包装してくれる。揚げ物もこの店舗のウリだ。コロッケなど、パン粉を付けた状態で売っている。注文をすると「10分ほどお待ちください」と言われる。その間に他の買い物をして、受け取るわけだ。


  周辺は、しゃれたマンションが増えている。近くには百貨店のいわゆるデパ地下は軒を連ねるものの、SMそのものが数少ないので、モリタ屋のオープンを喜ぶ声を、何人からか聞いた。値段のことより、「商品がいいから」という声が多かった。


  もう一つは、京都を訪れるインバウンドの観光客が牛肉を買い求め、キッチン付きのホテルで、ワインとともに味わうことも多いそうだ。中山英樹店長は、「自社牧場を持ち、卸、飲食、小売りまですべてこなす企業です」と話す。牛肉のことを良く知る人が多い土地柄だけに、今後が楽しみな店舗だ。


今週の目次




SJ決算レポート 2019年9月期第2四半期 SM篇

 ダイイチは増収増益だが、マミーマートは増収減益
 PLANTは減収減益と苦戦し、純損失は36億円に


今週の業界トピックス

 ビッグ・エー 日本型ハードディスカウントストアの確立を目指す
 マックスバリュ東海 夕方中心に客数が落ち込み、増収減益に
 ライフコーポレーション アマゾンの「プライムナウ」に出店、都内で年内に


メーカー & ベンダー トピックス

 日本アクセス 情報卸へ構造変革を打ち出す
 三井食品 フードショー2019を6月12~13日、パシフィコ横浜で開催
 大塚食品 ジャワティ発売30周年。限定デザインパッケージを発売
 東洋水産 明太チーズ味、QTTA(クッタ)など3種発売
 三菱食品 伸びる冷食~チルド類のジャンル


今週の開店情報


SJW新店レポート

 細長い高架下SMでデリカ中心のレイアウトに変えて好調
  東急ストア 武蔵小杉店
 PBのミールキットを新導入、トンカツ商品を集めた「万葉亭」開始
  ベイシア 三浦店
 新業態店に加わった新たな取り組み。寿司や焼肉に新趣向。個店で対応
  マルヤス メルヴィ フードホール亀山店


企業動向

 昭和産業、2019サマーギフト売上目標は101%


今週の大店立地法公示速報


交差点

日本が輸入生魚介類検査を強化。韓国は?



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