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No.1042-2019/08/26

生鮮強化型店舗の「鮮魚売場」に活気。大阪屋ショップの事例(富山県高岡市)

No.1042号

「直営」ではないメリットも


  「1日1回は魚を食べよう!」――こんなキャッチフレーズが世間で認知されることになってきたが、新店や改装店で「鮮魚売場」をのぞくと、様々な姿が浮かび上がって来る。富山県高岡市の新興住宅地にオープンした「大阪屋ショップ 出来田(できでん)店」。生鮮強化型の店舗で、特に鮮魚売場には力を入れた。


  富山県の西部、高岡市は城下町の歴史をくむ、落ち着いた風情のある街だ。古くから銅器の製造が盛んで、その流れで三協アルミなどの製造業が拠点を構えている。富山湾に面した、氷見、新湊といった漁港からは新鮮な魚介類が水揚げされる。


  JRの在来線と北陸新幹線に挟まれた新興住宅地に5月にオープンした「出来田店」。富山を地盤とする同社にとって、高岡市内は4店舗目の出店だ。生鮮3品のうち、特に強化されたのが鮮魚売場で、氷見のトロ箱に丸魚が詰まっていた。


  地元では「ふくらぎ」と呼ばれるブリの幼魚の刺身が安価で並んでいた。身が「立っている」のが良く分かる。「地魚中心でまとめた売場」と思ったが、意外にもマグロとサーモンを強化した売場づくりだった。シケなどで、漁獲が天候に左右される“キトキト(新鮮)”な地魚より、安定した供給が見込め、老若問わず人気があるので、従来より2割ほど品揃えを強化した。


  また、鮮魚を担当するのは、子会社の「大和海産」で、全社40店舗中14店舗で業務を展開。昨年3月、富山市内でオープンした新庄店では、地元で人気の鮮魚専門店「鮮魚河瀬」がテナントで入っている。何が何でも「直営」ではないのだ。売場をテナントに担ってもらうのは、人材確保の面でもメリットがあり、結果的には売場の活性化につながっている。(P16~19に出来田店の新店レポートを掲載)


今週の目次




SJWトップインタビュー

 ITを駆使した運営でコスト低減と経営盤石化を図る
 全日本食品株式会社 代表取締役社長 平野 実 氏


今週の業界トピックス

 パン・パシフィック・インターナショナルHD 社長交代 大原氏から吉田氏に禅譲


メーカー トピックス

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巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

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SJW新店レポート

 単身世帯、オフィスワーカー、ニューファミリー、ターゲットに即食を強化
  ライフ 川崎ルフロン店
 省力化図るオペ改革とMD強化に取り組むベーシックな店づくり
  いなげや 川崎京町店
 売場の随所にみられる、生鮮強化型の「新フォーマット」を集大成
  大阪屋ショップ 出来田店


企業動向

 日本製粉、秋季冷食の柱は刷新「オーマイプレミアム」(下)


食品マーケティング

 日清フーズ、市販用冷食~常温品に新たな商品戦略
  *冷食・主力シリーズ~機能性表示食品で新商品
 マルハニチロ、業務用冷食に魚惣菜の推進
  *ノンプリフライ揚げるだけ白身天ぷら、など


今週の大店立地法公示速報



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