No.1049－2019/10/21
消費増税スタートも、イオンのイートイン「ここdeデリ」、好調な出足
イオンスタイルつきみ野（神奈川県大和市）
アイデアでイートイン増税を克服
税率8％と10％が混在する複数税率の消費税増税が、10月1日にスタートした。イートインでの飲食に10％の税率が適用されることからイートイン離れが心配されているが、イオンリテールが10月12日、神奈川県大和市に開店した「イオンスタイルつきみ野」では、とんかつ、唐揚などをメインメニューにした「ここdeデリ」が人気を集め、さらにはイートイン利用客への無料ドリンクの提供などもあって、増税を感じさせないお客の入りを示していた。
同店はGMSのイオンつきみ野店を売場面積999㎡のSMに建て直した店舗。イオンスタイルの上麻生、幕張ベイパークのように惣菜売場で提供する商品とイートインの飲食で提供する商品を同じ厨房で調理する「ここdeデリ」を設置。ただ、メニューは幕張などがステーキ、パスタなど洋風だったのに対し、この店では初めて、とんかつ、唐揚げなど和風を中心としたメニュー構成にしている。価格は本体でかつ丼、とんかつ定食、唐揚げ定食、チキン南蛮定食がいずれも580円とリーズナブル。これに10％の消費税が付いて638円だ。
バイオーダー制で11時から20時までだが、11時前は9時からモーニングセットを提供する。ベーカリー売場で陳列している100円か150円の菓子パン、調理パン、1個にサラダ、ゆで玉子、コーヒーが付いて本体価格250円の安さ。レイアウトの妙か、店内を青果売場から時計回りに買物してきて、最終の真正面にベーカリー売場があって、その横に動けばレジを済ませイートインで食べられる。
取材時にはお客がベーカリーコーナーから流れるように次から次へとイートインに入っていた。イオンの担当者も「こうしたお客様の流れは初めてみた。継続してウォッチしていきたい」と話すほど。
無料ドリンク券はレジでイートイン利用の申告者に配布。専用の機械でコーヒー、コンソメスープ、みそ汁を提供するもの。この案内POPを惣菜売場にも掲示し利用を呼びかける。
今週の目次
流通羅針盤
セブン＆アイ、“鉄は熱いうちに打て”成長より事業再構築優先
今週の業界トピックス
イオン ドラッグ、ディベロッパーなど好調で過去最高益更新
セブン－イレブン 再生エネ100％の店舗運営実証実験開始メーカー トピックス
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多様なニーズに応える魅力ある売場作り
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