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No.1052-2019/11/11

「人間的に温かい社会を共創していく本拠地に」

無印良品 京都山科(京都市山科区)

No.1052号

消費者と生産者をつなぐ役割


  東京から東海道線で京都に入る直前にある「山科駅」。JRと地下鉄、京阪電車が乗り入れる交通の便利なところだ。その駅につながるラクト山科SC内の大丸山科店が撤退した後に良品計画の「無印良品 京都山科」が入り、11月1日にグランドオープンした。食品強化店舗では2018年3月、大阪・堺、阪急跡の市場風の北花田に次ぐ2店目だ。インショップを並べた「情報編集型店舗」が、どのように地元に定着するか、楽しみだ。


  ラクト山科SCの地下1階から地上2階まで3フロア構成で、「食べる・見つける・買う」をコンセプトに、売場構成する。トータルの売場面積は1,190坪だ。食品フロア入り口の青果売場の頭上には「菜」「果」と“無印風”の表示が掲げられている。


  次々と「麦」「漬」「咖」「汁」といった漢字一文字の看板が続く。協業のパートナーが12社入っているが、「どこが直営で、無印の運営はどこか」など関心を持つのは我々、流通業界関係者だけだが、「無印は分断された消費者と生産者をつなぐ役割を担う」という気概が直に伝わってくる。


  無印の食品フロアの南には、地元の食品会社が運営する食品スーパー「フードショップ ラクト」が営業している。路線が違うので、お客にとっては選択肢が増えた形だ。中心部の四条河原町の「京都マルイ」が来年5月で閉店する。口や目が肥えた人が多い、京都での商売は一筋縄ではいかない。


  地方の百貨店の再生計画にも関わるが、出店への判断は「縁が決め手」(金井政明会長)と言う。堺も手掛けた松枝展弘・コミュニティマネージャーは「地域の人との交流を通して、店を育てていくのがテーマだ。衣食住の真ん中にある食の『おいしい』を考えたい」と、こちらも一途で熱い。(次号以降に「無印良品 京都山科」の新店レポートを掲載)


今週の目次




今週の業界トピックス

 スーパーナショナル 中小、登録手続き遅滞し、ポイント還元も遅れる


メーカー トピックス

 カネカ 濃厚でコクのあるベルギーヨーグルトを拡販
 東洋水産 売れ筋の即席麺でキャンペーン
 マルハニチロ 第2四半期は減収減益


SJ決算レポート GMS篇

 7月の長梅雨低温が大打撃、減益企業続出
 2020年2月期第2四半期決算 IYは住居・衣料のMD撤退を断行


SJW新店・改装店レポート

 相鉄線都心直通運転開始で利便性向上の大和駅前に再出店
  そうてつローゼン 大和駅前店
 1日楽しめる「新しい商業施設」 平場展開から、ショップ化重視
  フューチャーシティ ファボーレ/アル・プラザ富山
 農産と水産を強化。青果売場で旬の果物を使ったフルーツサンド販売
  ヒルマ マーケットプレイス 三河島店


今週の開店情報


食品マーケティング

 三菱食品、第2四半期決算は増収減益で推移
  *利益の減少は物流費含む販管費増加
  *物流で「取引会社との交渉継続」=森山社長談=


今週の大店立地法公示速報


交差点

秋採用で人材確保



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