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No.1068-2020/03/09

いつまで続く、コロナショック。SNSで変わる「買い物行動」

オークワ豊橋ミラまち店(愛知県豊橋市)


No.1068号

パートさん直撃。「短縮営業」も


  新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、スーパーやドラッグスストアの棚からマスクが消えた。国は量産をメーカーに呼び掛けて、買い取りも始めたが、枚数不足は一向に改善しないまま。トイレットペーパーやティッシュペーパーなども、急きょ備蓄騒ぎに。  これは、SNSで「品物がなくなる」というデマが拡散、買い急いだからだ。それを見て、「マスクの例もあるし、とりあえず買っておこう」と当面は買う必要のない人まで動員させてしまった。愛知県豊橋市で2月28日に開店した「オークワ豊橋ミラまち店」での“買い物行動”をウォッチした。


  コロナショックの最中にオープンした「オークワ豊橋ミラまち店」。開店で特別に確保したマスクは、すぐに売り切れた。「やっぱりないのね」とがっかりして帰る人も多かった。トイレットペーパーを買い込んだ人は、「デマだと分かっているけど、きょうは安売りだしね」と苦笑しながら答えてくれた。


  開店の記者会見で神吉康成・オークワ社長は「クルーズ船が問題になったたころから、外食がダウンし、その分、スーパーの内食が伸びると予想したが、その通りになってきた。品切れをしないように努め、全従業員の体温チェックを実施している、バラ売りをやめるタイミングを計る。試食にもクエッションが出て来た」と頭を悩ませる。


  政府の全国の公立・小中高校の休校要請が実施され、さらに雲行きが怪しくなってきた。平和堂は自社イベントなどを先行して自粛し、ライフコーポレーションはパートさんの出勤状況などに考慮し、営業時間の短縮を打ち出した。世の中が“巣ごもり”状態で、スーパーが果たす役割は――。企業の危機管理意識が問われている。(P12~15に「オークワ豊橋ミラまち店」の新店レポートを掲載)


今週の目次




流通羅針盤

コンビニ本部、実効性のある省力化対策に全力投入


今週の業界トピックス

イオンリテール
 スマホで商品登録、レジ待ちせずに決済するサービス展開中
新型コロナウイルス感染 学校休校で、ライフ、いなげやが営業時間短縮
U.S.M.H
 今期業績予想を下方修正、消費増税が響く
U.S.M.H
 開発本部、デジタル本部、経営企画本部など4本部制に
マルエツ
 フレッシュデリカ統括部新設し、全社的にデリカ強化
セブン&アイHD
 IYネットスーパーで注文した商品をセブン‐イレブンで受け取り
東急ストア
 「デジタルマーケティング部」を新設、非利用者への対応探る
U.S.M.HとウエルシアHD
 シャンプーなどH&BCの共同調達・棚割りなどで提携
カスミ
 営業統括本部マネジャーに塚田英明取締役
ヨークベニマル
 ニューフォーマットプロジェクトを発足、新たな店づくり取り組む
ローソン
 新型コロナ感染防止へ協力、学童保育におにぎり3万個無償提供


メーカー トピックス

国分グループ本社 2019年度は増収減益。東北、九州などの不調が響いた
小川珈琲 2020年春夏新商品 期間限定ドリップコーヒー
大塚食品 ブレインスポーツドリンク「e3」すべての販売チャネルへ拡大


今週の開店情報


SJW新店レポート

広大な敷地の一角。「街づくり」が進む、2~3年後が楽しみな新SSM
 オークワ 豊橋ミラまち店
丸正撤退跡で小型・都心店のノウハウ構築のモデル店
 エコスTAIRAYA 久米川八坂店


企業動向

日本製粉 2020年春夏家庭用冷凍食品15品発売(下)
 新シリーズで「魅惑のプレート」&「服部さん家の和おかず」


食品マーケティング

*今春、新発売の商品から脇役的存在ながらユニークな商品を2、3ピックアップしてみた
マルハニチロ ごはんのおともにもう1品
 *びん詰の米(まい)ふれんど、と称した「こんぶ佃煮」など
東洋水産 即席麺「正麺」にソース焼そば
 *即席だが生麺の食感に冷し中華~ソース焼そば
 フジッコ、大豆でつくったヨーグルト


今週の大店立地法公示速報


交差点

薄利多売の壁



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