チェッカーとお客を守る「透明アクリル板」や「足元表示」
ついに、全国に緊急事態宣言が出されることになった新型コロナウイルスの感染拡大。食品スーパーは、自粛対象外になったのは当然のことだが、不特定多数の人を受け入れる店舗側の対応は素早かった。 首都圏と関西圏のスーパー各社を駆け足で回ってみたが、今回は見事に足並みが揃った。本格的なレジガードもあれば、手づくり感満載のものも。いずれも「従業員の健康も守らないといけない」という強いメッセージが込められていた。
全国のイトーヨーカドーの売場は4月16日からアリオ内を含め、全店で20時閉店を決めた。レジカウンターには、ビニール製の間仕切りを設置し、レジ待ちに一定の間隔を空けるよう床にテープを貼り、「密接」を回避する。
関西のある小売市場がルーツの食品スーパーでは、「4月8日『臨時休業』」と告知をしていたが、SNS上で「感染者が確認された」「店内を極秘消毒」と流されてしまった。同店は「投稿は全くのデマで、保健所や警察に被害を相談させていただきました」と再掲示した。「春期棚替えのため」など、予め休業の理由を示しておけば良かったのかも。
一方、滋賀県を中心に店舗展開する平和堂は、「富山県の店舗で従業員が感染したので一時休業、全館で消毒を実施した」とリリースした。同社は先に「新入社員の京都産業大学生が感染」の時も事細かに対策を講じ、マスコミに発表した。
企業にとって「マイナス情報」は進んでリリースしたくないのが常だが、結局は事実関係を素早く開示し、対策に取り組んだ方が企業イメージを落とさず、ベストなのは言うまでもない。長丁場になる「新型コロナウイルス」対策。各社の対応の良い所を採り入れ、実践したいものだ。
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