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No.1078-2020/06/01

少しずつ日常へ

みんなマスク姿で、百貨店の開店に長蛇の列
(大阪・梅田の阪急うめだ本店前で)


No.1078号

  「ほぼ1カ月半、これ以上自粛が続けば限界」というタイミングで、新型コロナウイルスの感染拡大で全国に出されていた緊急事態宣言が解除された。「ステイホーム」が要請とはいえ、「みんな、きっちり守った」から、禁が解かれると、どっと街に人が出る――というわけでもなかった。人の命を奪う相手だけに、小動物が恐る恐る、周りの様子をうかがいながら、地面から顔を出したり引っ込めたりするような感じと似ている。


東京の「密度」の方が心配だ


  朝7時台の通勤時間帯。久しぶりに、大阪の中心部に出かけた。通学生がいないのと、不要不急の外出は避けるのが残っているせいか、さほど混んでなかった。100%マスク姿で、できるだけ隣の人との距離を取り、座ろうと意識する人が多い。「換気をしていますが、窓も開けてください」という車内アナウンスも。外からの騒音で、イヤホンが聞きにくい。蒸し暑くなる梅雨の冷房はどうするのだろう。食品スーパーの店内の温度管理が気がかりになってきた。


  大阪・ミナミの髙島屋難波店から、グリコの看板で有名な戎橋まで歩いた。海外からの観光客が来なくなったため、ドラッグストアの派手な看板だけが目立つ。背中にバッグを背負ったウーバーイーツの自転車が駆け抜けて行った。心斎橋の大丸百貨店は昨年9月に本館が建て替えオープンされたばかり。「さあ、これから」という時期とコロナが重なった。


  「スーパーは日常、百貨店は非日常の買い物」とされるが、そのどちらが欠けても、普通の生活ではないことが肌で分かった。東京の「密度」は大阪との人口比では4倍もある。こちらの方が課題満載だ。それに、第2波の心配をしないといけないとは…。(P12~13でも「新型コロナウイルスで一変した街を歩く 首都圏編(下)」を掲載)


今週の目次




流通羅針盤

飲食業の人材を短期雇用するスーパーマーケットが増える


SJ決算レポート SM篇 2020年3月期決算

新型コロナ特需で、全社が営業増収、半数が2桁増益
2月3月で押上げ、経常利益率2.8%に


2020年度開店予定店舗


今週の業界トピックス

西友 生鮮品、惣菜、PB品、ネットスーパー強化で地域の支持を得る
コンビニ 4月売上高過去最低の前年同月比10.6%減収


メーカー トピックス

日本製粉 前期決算、売上高3,448億円、経常利益127億円
味の素AGF 「絆をつなぐ贈りもの」をテーマに中元ギフト発売
サラダクラブ 全国約400の契約産地から8産地を最優秀賞に選定
小川珈琲 医療従事者へ、ドリップコーヒー20,000杯無償提供


今週の開店情報


新型コロナで一変した街を歩く|首都圏編(下)

売れた商品、マーケの生きた材料に
普通でも「3密」状態の都会の現状


SJW改装店レポート

髙島屋横浜店地下に増床リニューアル。冷凍食品、チーズを新たに導入
 明治屋 横浜西口ストアー


チェーンストア・コンビニの4月度販売概況

 さらに開いた「ワニの口」SMは既存店113.4%
 新型コロナ異変、コンビニは大幅な客数減が響き、全社でマイナス


食品マーケティング

<売れ筋を追って>“焼肉のタレ”がプロの味で戦い
 *モランボン・ジャン~日本食研・晩餐館など
<冷凍魚調理品の近況> *冷凍エビ、煮付け調理品の提案


今週の大店立地法公示速報


交差点

内外食、営業のバランスこそ基本



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