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No.1084-2020/07/13

レジ袋の有料義務化スタート

マイバッグ、マイバスケット持参進むか


No.1084号

取り組む意義の大きいレジ袋有料化


  プラスチック製レジ袋有料化の義務化が7月1日から始まった。全小売業が対象で、CO2などの環境問題や、海洋汚染問題に対処するため。


  本誌が6月15日号でレポートしたように、SM、コンビニでは多くの企業が大サイズ5円、大サイズ3円ないし2円で価格設定し、4分の3の企業がバイオマス25%以上を含むレジ袋でも有料にしている。経済産業省の指針では、バイオマス素材25%以上配合の袋は有料化の対象外になっている。動植物に由来する有機物であるバイオマスはカーボンニュートラルであることがその理由。


  この規定を使って、ガスト、吉野家などの外食チェーンはバイオマス配合の袋を無料配布。SM、コンビニでも、ベルク、セコマなどがバイオマス配合袋を無料で配布。ベルクでは「当面の間」とし、いつまで続けるとは明言していないが、一方でマイバスケット・マイバッグのみの利用者にはベルクカードポイント10倍セールを7月末まで行い、マイバッグなどの利用を促進する。セコマは「7月1日からレジ袋有料化を検討していたが、新型コロナ感染拡大により、世界経済、日本経済に大きな影響を及ぼしていることから、今回、有料化を延期した。今後も有料化の価格と時期を継続して検討していく」とし、経済環境の厳しさから、今回の有料化を見送ったと説明している。


  レジ袋有料化によって、買物袋持参率は確実に上がっている。1991年から取り組んでいるイオンでは現在、イオンリテールで85%、グループで80%になっている。昨年3月から開始したカスミでは8割、今年4月から始めたマルエツでは3か月で7割に達成している。


  コロナ禍で惣菜のパック化、外食のテイクアウトの増加などでむしろプラスチック利用は増えている。レジ袋はプラスチック製品全体の僅か2%と言われる存在でしかないが、環境問題への啓発という点で、国民の大多数が利用するSM、コンビニが取組む意義は大きい。


今週の目次




流通羅針盤

コロナ禍の小売業実績、明暗分かれる。変化対応が求められる。


新 激戦地 ストアシーイングMAP

地下鉄北大路駅と四条駅(烏丸駅)周辺 京都府|京都市左京区・下京区


SJW新店レポート

タワマン林立の都会型マーケットで高質品が売れるSC内SM
 イオンスタイル 有明ガーデン
コロナ禍の開店「これまでにない経験」 食の宝庫、部門ごとに特徴出す
 大阪屋ショップ 万葉店


今週の業界トピックス

ローソン、ファミリーマート 相次いで商品陳列用ロボット導入検討
セブン-イレブン 食品ロス削減の取組みが経産省の優秀賞・特別賞を受賞
西友 大人の野菜嫌い克服を目指す『WE LOVE VEGETABLES』プロジェクトを開始


メーカー トピックス

マルハニチロ 新商品の方向性を示す


今週の開店情報


食品マーケティング

マルハニチロ、下期新商品“第一弾・眼で見る冷食メニュー”
*新商品はより手軽さを追求
*冷食、缶詰、レトルト、すりみ食品で44品発売


企業動向

味の素AGF、中計方針説明&秋季新商品発表会を開催
 新中計は「生活者の心身の健康への貢献」を第一に策定


この食材 きほんの基本④|すいか

果肉だけでなく皮の内側、種にも健康にいい成分が


今週の大店立地法公示速報


交差点

レジ袋有料化異聞様々



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