空間率の高い「スカスカ商品」を選定候補から外し、エコ化を推進
CGCグループでは数年前から、大袋菓子のように風袋だけは大きいが中身は少ない商品を「スカスカ商品」と呼んで撲滅しようという運動を続けているが、折からのSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが大きな企業活動のテーマになるなか、NBメーカーにも賛同する企業が増え始めている。
シジシージャパンではスカスカ撲滅運動について「大袋菓子で、風袋だけ大きいままで、中身の少ないスカスカ商品は、バブルの終わった後も続いて、その名残の商品がたくさんある。それで、見直す必要があると始めた。
スカスカ商品があるとメーカーから卸へ運ぶトラックの中身がスカスカになる。配送も少量多頻度で、積載効率が無視され、半分の積載でも車をどんどん出していく。トラック、ドライバーが不足している中で大いなる無駄が起きている。それでスカスカ物流撲滅運動も始めている」と説明。
売場ではスカスカ商品を減らして、陳列効率を上げることに取り組む。具体的には、横型包装を縦型包装に替えてスリム化すれば、従来2フェイスだったのが3フェイス置けるようになり、陳列量を増やせ、店内で運べる量が増やせ、物流での段ボール当たりの入り数が増やせる。サプライチェーンの各段階で生産性向上が図れるという訳だ。
CGCではPBで縦型化を進めていて、横置きにも縦置きにもできるようパッケージデザインを変えている。それをNBにも広げようと、一昨年の春秋の新商品集中販売選定会から選定条件にスカスカ商品でないことを入れている。NBでは菓子分野で先行的に進んでいて、まず亀田製菓が撲滅運動に理解を示し、同社の「通のシリーズ」で縦型化し、2030年までに全商品をエコ化対応することを宣言している。
岩塚製菓もスリムパック化で商品化するなど、追随するメーカーができており、さらにパレット物流を標準化する動きも出てきている。
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