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No.1127-2021/06/07

コロナ下、JR大崎駅前のリモートマルシェが人気

No.1127号

生産者とお客がテレビ電話で直接対話


  5月28日(金)、JR大崎駅南口の東西自由通路で開かれていたテント張りの生産者直売。生産者とお客がテレビモニター越しに会話し買物する「テレビ電話出店」を見かけた。この直売所は大崎駅前マルシェと呼ばれ、品川区大崎活性事業として行われているもので、大崎で商売する若い商業者や、全国の生産者を応援しようと、毎週、金曜日と土曜日に開催されている。


  マルシェの企画運営はムクモト設計(本社東京都世田谷区、椋本修平社長)が担当。テレビ電話方式について、「始めたのは2019年11月に船橋市の山田農場さんからですが、18年に島根の農家さんと話をしている時に、島根から出店は難しいよと言われ、リモートだったら出店できるねと、冗談で返したのがきっかけです」と椋本社長は話している。


  椋本さんは大崎駅のすぐそばにあったこだわりスーパーの福島屋で働いていた。独立して全国の生産者と消費者を結び付ける仕事をする中、マルシェに関わっている。そこから、瓢箪から駒のように、テレビ電話方式が生まれたわけだ。


  現在までに20者程度がテレビ電話出店に参加していて「EC販売に結び付けることができる、旅費や移動の時間が大幅に短縮になるなどの効果が出ている」という。


  5月28日に実施した、鹿児島県出水市の福脇さんの紅甘夏は2日分が1日で完売するという盛況だった。


  テレビ電話出店者は、知り合いの口コミで集まっていると言い、福脇さんも同社が行っているセミナーに参加したのがきっかけという。


  テレビ電話を介して、生産者とお客が直接会話して買物し、会計は運営者が代行し、精算するというシステム。いわばリモート産直。スーパーの青果売場や催事でも参考になりそうだ。同社では直接出向いて店頭販売することは難しいが、ノウハウを販売することは可能と話している。


今週の目次




流通羅針盤

SM、前期の振り返りと今期の展望。大手の戦略の違いが鮮明に


今週の業界トピックス

カスミ 千葉県、埼玉県でも移動スーパー運行を開始
イオン 骨取り魚をキューブ型にカット、冷凍した簡便商品発売


メーカー&ベンダー トピックス

三菱食品 コロナ禍でチャネル別売上高に明暗
味の素AGF 夏ギフト。限定感、自家需要、非接触などテーマに展開
東洋水産 冷やしぶっかけうどん~そば、新発売


SJ決算レポート SM篇 2021年2月期決算

ほとんどが増収増益、営業収益伸び率は平均8.3%増
既存店売上は5.1%増、経常利益率3.4%に1ポイント上昇


深読み直球 (株)島田研究室 島田 陽介

店舗は果たして無用か―二分するチェーンストア


SJW新店レポート

短時間買い物などニューノーマルに対応したフード&ドラッグ
 イオンスタイル 千葉みなと


ニューストア |ユニー アピタ稲沢店

「いなざわマルシェ」スタート。スタッフの自由裁量で「個店経営」も


マンパワーの育成戦力化とマンアワー確保の処方箋・88

― 生産年齢人口(働く人)激減の諸施策 ― 小澤 信夫


今週の大店立地法公示速報


交差点

要所、要所をしっかり締めないと



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