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No.1188-2022/09/12

イオンリテール、冷凍食品の新業態開発拡大する冷食市場の更なる開拓進める

  ―イオンスタイル新浦安MONA内に開店した「@FROZEN」―


No.1188号

コロナ禍を弾みに家庭用冷食市場拡大


  イオンリテールの後藤俊哉取締役専務執行役員商品担当は8月30日、冷凍食品の新業態開店の記者会見で、その背景について、「国内では人口動態、世帯構成の変化に加え、コロナ禍でのライフスタイル、食生活の変化もあり、冷食市場は拡大を続けている。近年では冷凍技術も向上していることから商品開発も進んでおり、21年度の冷凍食品の規模は8,032億円まで拡大すると予測されており、今後もさらに伸長すると言われている」と説明した。


  実際、国内の家庭用冷凍食品の生産量は急速に伸びている。一般社団法人日本冷凍食品協会の統計では、生産量は数量ベースで家庭用は10年以降、14年を除いて毎年伸びていて、コロナ禍の20年には111.4%と2ケタ増を示し21年も103.6%と伸び、わずかながら業務用を初めて上回った。その構成比は50.0%で、11年の39.0%から11ポイントも増えた。


  金額ベースでは20年には構成比53.2%と業務用を逆転、その勢いが21年も続いた。


  コロナ禍での外食から内食へのシフトがそのスピードを速めたとみられるが、根本的には共働き世帯や単身世帯の増加がその背景にあるとみられる。イオンリテールでも@フローズンのターゲットを「時短ニーズの高い共働き世帯の夫婦、単身者、食の少量化・個食化を望むシニア層をメインにし、食のバラエティ化への期待が高いミレニアル、Z世代をサブターゲットに設定し、客層の拡大を狙う」(後藤取締役)と明確だ。


  1号店に浦安市内の店舗を選んだ理由について、「浦安市の家族類型別構成比をみると、千葉県などに比べ子育て共働き世帯の構成比が高く、共働き夫婦が多い。また、店舗近隣地域の65歳以上の世帯割合は50%以上とシニア層が多くいて、浦安市は@フローズンを展開する上で、最も適した立地である」と、商圏特性からも冷食市場にマッチしているからとしている。


  今後の展開は「支持されるMDの水平展開はあり得るが、店舗としての展開は1号店を検証してから」と慎重だ。


今週の目次




SJW新店レポート

「シンプル・イズ・ザ・ベスト」を地で行く。夜型店舗で、売場対応
 スーパーマルハチ 柳原店
買物体験型SMにリニューアル。自前即配サービスを初導入
 マックスバリュエクスプレス 幕張店


SJレポート

イオンリテール、冷凍食品の新業態「@FROZEN」開店


今週の業界トピックス

ローソン
 値引き販売にAI活用、自動で値引き額や時間帯を推奨する
セブンカフェ
 社員500名を対象としたマイボトル実証実験開始
U.S.M.H
 苦味と爽快感のバランス「まるごとしぼったライムピューレ」を新発売


メーカー&ベンダー トピックス

国分グループ本社
 缶つま、“CAN”Pの達人から新商品。だし麺は全12品を一新
三菱食品
 若者の家飲み需要に、マイおつまみ「通の逸品」シリーズ4品を新発売
大塚食品
 もち麦・玄米入りマンナンヒカリ発売
日本アクセス
 『Delcy』から、需要高まる冷凍野菜の大容量シリーズ商品2品を発売
昭和産業
 亀田製菓とコラボ「ハッピーターン味から揚げ粉」発売


今週の開店情報


企業動向  ニップン2022年秋冬家庭用新商品(中)

冷凍ワンプレート市場に新シリーズ3品投入してさらに活性化


この食材 きほんの基本(30)|日本梨

便秘予防・解消効果もたらす独特の果肉シャリシャリ感


今週の大店立地法公示速報



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