コンビニは予約販売に活路
(イトーヨーカ堂は予約で「有名店監修商品」販売)
2月3日節分に恵方を向いて願い事をしながら、太巻寿司を無言で丸かぶりすると福を呼ぶといわれる恵方巻は国民的なイベントとして定着。最近は家族団らんの節分のパーティとして盛り上がりを見せている。
恵方巻は江戸時代から関西で招福の催事として実施されていたのが起源とされている。今日のような国民的なイベントのきっかけは1989年広島市内のセブン-イレブンで行われた販促イベントのようだ。
その後他のコンビニや食品スーパー、百貨店、寿司惣菜店などが続々参入して現在に至っている。2010年代にはコンビニ、SM、GMSなどが店頭での販売競争を展開したが、売れ残り品の廃棄ロスが社会問題となった。近年は気合と馬力で売るのではなく、POSデータやAIなどを用いた需要予測で販売数量を割り出し、ロスを少なくする手法が主流になっている。特にコンビニは加盟店への押し込み推奨は止め、自主性を重視する方向に切り替えている。
イオンが総務省の家計調査から独自に割り出した調査によると23年2月3日の寿司市場規模は過去最大の約288億円となり、4年連続で前年を上回っている。今年の2月3日は曜日回りがよく土曜日に当たることから、百貨店、GMS、SMなどでは前年を上回ることが期待されている。
昨今の消費の2極化に対応して、贅沢な素材をふんだんに使った極上太巻きを提供する、また、有名店監修した太巻寿司にも力を入れている。一方節約志向の高まりや少人数世帯への対応として、ハーフサイズや色んな種類が少しずつ食べられる手ごろ価格の商品も増やしている。イオンリテール、イトーヨーカ堂、ライフコーポレーション、ファミリーマートなどは2ケタ伸長を見込んでいる。予約販売(ネットや店頭)のウエイトが年々高まる傾向にある。
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