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No.1265-2024/04/15

流通の春闘、5.49%と物価上昇を上回る妥結

パートは9年連続で正社員の引き上げ率を上回る

―UAゼンセンの4月1日時点での妥結状況―


No.1265号

中小が賃上げできる原資獲得が課題


  UAゼンセンが2024年春闘で第3のヤマ場と位置付ける3月末を終えた時点(4月1日)で、正社員組合員は436組合、パート組合員は208組合がそれぞれ妥結。全組合員187万人の約63%に当たる118万人の賃上げが決まった。


  正社員の妥結額は制度昇給・ベア等込みで16,446円(5.49%)。前年3月末の12,350円(4.16%)を大きく上回った。3月内の早期妥結数も増え、3割を超える141組合で満額ないしそれを超える回答だった。


  また、300人未満の組合では197組合が、総額14,077円(5.05%)で妥結。300人以上の組合(16,572円、5.51%)は下回るものの、前年同組合比較では前年を大きく上回った。


  パートは66.7円(6.11%)の引き上げで9年連続で正社員の引き上げを上回った。


  総括して松浦昭彦会長は「UAゼンセンとしては『より高く、より広く』というスローガンの下、大手だけでなく中小まで賃上げを広げるべく取り組んでいる。昨年を大きく上回る賃上げ、物価上昇を超える賃上げを中小まで行き渡らせることが大きなテーマだが3月末までの段階では実現できた。ただ、企業規模間での格差是正は道半ば。中小が賃上げできる原資を獲得していく課題もあるし、中小企業の生産性向上もこれからのテーマになっていく。今回の賃上げで中小もしっかり賃上げしているのだというところを未組織の皆様にも伝わればありがたい」と話している。


  流通部門での交渉では「最大テーマは人手不足。パートの採用で、企業側から賃上げや休日増をメッセージとして出さないといけないという危機感があった。相場観では、イオングループの早期妥結、他産別の高額妥結が地方の労使にも相当響いている。価格転嫁を含め賃上げが社会的に受け入れられる感触が経営側にあった。コロナ禍が終わり、業績の回復もあって従業員に報いるというメッセージもあった。パートは7%以上が66組合で昨年を35組合上回った」(波岸孝典流通部門事務局長)と振り返る。


  UAゼンセン内でも300人未満の組合は1,500~1,600組合ある。今回妥結したのはそのうちの12~13%。企業間格差が拡大するSM業界で、労使ともに中小SMにとってはこれからが正念場になる。


今週の目次




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 そよら鈴鹿白子/イオンスタイル鈴鹿白子


ニューストア |まいばすけっと 仲町台駅南店

トップバリュの構成比50%の実験店オープン


2024年6月販促カレンダー


流通羅針盤

Jフロント事業承継ファンド設立、地方の“食”支援


SJレポート |トライアルホールディングス

東証グロース上場までの成長軌跡と今後の戦略(下)


今週の業界トピックス

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 北海道と九州の全店舗をイオン北海道とイズミに譲渡
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 無人決済システム店舗。JR東日本羽村駅に出店
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 炒めるだけの冷凍ミールキット、春の新商品発売


開店情報


今週の大店立地法公示速報


交差点

JR線「利用して分かった」諸問題



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