防止・啓もうのポスターを作成、もうすぐ店舗でも
「お客様と従業員 お互いが尊重されるお店へ ~STOP!カスタマーハラスメント」――表紙写真のような「カスハラ防止と啓もうポスター」がスーパーの店舗にお目見えすることになった。
流通3団体の「オール日本スーパーマーケット協会、一般社団法人全国スーパーマーケット協会、一般社団法人日本スーパーマーケット協会」が作成、加盟社の専用サイトを通じPDF形式で配布したものだ。「お客様を攻撃したいという意図はなく、地域の食のライフラインを担うスーパーの従業員が安心して働けるように、ハラスメントから守りたい」とのメッセージが込められている。
◇…土曜日の夕刻のスーパー。家で頼まれたスパイスを探していると、「大体ねー、この店は…」と小柄だが一癖ありそうな70年配の男性が、かしこまって手を交差させた大柄な男性に向かって何か言っているのを目にした。名札に目をやると、その店の店長だった。それとなしに耳を傾けると「自分が以前買った商品の場所が違い、担当者に聞いても要領を得ない。店長を呼べ!」とのクレームの場面だった。
◇…気になったので、買い物を済ませた後もチラッと見たが、説教はまだ続いていた。結末を見ないままだったが、店長の困り果てた表情が目に焼き付いて離れなかった。「クレーマー相手は大変だなー」と。
◇…以前、就労移行支援事業所を取材したことがあった。遠目に見た単純作業をしている人の多くは、かつて第一線で活躍していたが、クレームなどに巻き込まれて自分を失い、社会復帰ができないまま通所しているのだという。カスハラ被害は誰の身にも起こり得るものだ。誤解を恐れずに言えば、「お客様は神様だ」の時代が長過ぎたのかも。
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