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No.1272-2024/06/10

イトーヨーカ堂、惣菜新ブランド「ヨーク・デリ」立ち上げる

No.1272号

「ヨーク・デリ」は250品、200店でスタート


  イトーヨーカ堂は、これまでバラバラだった惣菜ブランドを一本化し、25年度までにすべての惣菜をオリジナル商品に切り替える方針。同社にしかない特色のある商品を打ち出していく。


  一本化する惣菜の新ブランド名は「ヨーク・デリ」。グループの開発力や商品力を活かして、まずは250品を約200店で売り出す。「ヨーク・デリ」は“毎日食べたいおいしさ”をコンセプトにしている。


  冷惣菜(サラダ、煮物など)は今年1月に立ち上げたピースデリ千葉工場でつくったものを中心に扱う。ピースデリは素材から取組んでいる。肉じゃが、コロッケ、ポテトサラダの原料であるジャガイモは契約産地の中からその時期に収穫して美味しい産地を選んで使用。出汁も非常に大切な要素と位置付け、工場の仕事は毎朝5時の出汁採りから始めている。


  温惣菜では玉子焼きを中心に進める。産地と直接契約したこだわり卵を使い、ふわっと感を出すために店内加工で作っている。この玉子焼を弁当にも使っていく。惣菜の強化を同社構造改革の柱に据える意気込みが伝わる。


  25年度に惣菜のオリジナル商品100%を目指しているが、ピースデリからの供給は25年度で惣菜全体の25%を見込む。それ以外は取引先からの仕入れになるが、すべてヨーカ堂のオリジナル品になる。メニュー開発、特に冷惣菜は、セブン-イレブンの知見を得ることが大きい。セブンのメーカーを巻き込んだチームMDなどを学んでいる。


  ヨーカ堂は今回の取組みに加え、「24年度に約200億円を投じて、食品売り場などの改装を急ぐ。リストラや店舗閉鎖など後ろ向きの施策が続き、従業員につらい思いをさせている」(山本社長)。今回の惣菜改革を機に攻めの施策に転じ、モノを売る楽しさを取り戻していく。


今週の目次




SJW新店レポート

簡便から素材まで揃え日常生活に全く支障のないSM目指す
 マルエツ 上井草駅前店
関東初「そよら」新規出店。生鮮・タイパ強化し普段使いのSCへ
 イオンスタイル横浜高田/そよら横浜高田


SJ決算レポート GMS篇 2024年2月期決算

SMと同様、値上げが売上を押し上げ、増収増益に
食品が牽引、電気代抑制も影響
 イオン GMS事業全体で増収増益、構造改革、地域再編が奏功
 イトーヨーカ堂 ヨークを期中に吸収合併、増収も営業赤字に
 平和堂 営業利益17.5%増、販管費抑制効果
 フジ 営業・経常利益大幅増 経営統合の効果顕著


今週の業界トピックス

イトーヨーカ堂
 惣菜の新ブランド「ヨーク・デリ」を反転攻勢の起爆剤に
イオン
 取引先と共同フェア開催
関西フード/H2Oリテイリング
 H2O、関西フードマーケットを完全子会社化へ
近商ストア
 上田泰嗣常務が新社長に昇格
さとう
 営業収益、14期連続の増収


ベンダー トピックス

国分グループ本社 “多酒多様”をテーマに酒類総合展示会開催


開店情報


深読み直球 (株)島田研究室 島田 陽介

業態流通業は、「不況」か否かを、「感覚」で感じることが出来る


マンパワーの育成戦力化とマンアワー確保の処方箋・157

― 生産年齢人口(働く人)激減の諸施策 ― 小澤 信夫


この食材 きほんの基本(51)|たこ

世界の水揚げ量の3分の2を日本人が消費


今週の大店立地法公示速報


交差点

「目の付けどころが違った」のか



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