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No.1273-2024/06/17

インバウンド激増で「観光特急」バスも登場 オーバーツーリズム気味、スーパーへの波及は?

(JR京都駅前、京都タワー前のバス乗り場で)


No.1273号

「今度こそ」の需要はあるのか


  「いろんな国から観光に来てくれはるのはええんどすけど、混んでて私ら住んでるもんがバスに乗れへんのは、ほんまに堪忍どっせ」と聞こえてくるほど、この1年の京都の混雑ぶりは異常である。コロナ禍の反動、円安もあってインバウンドの観光が激増。日本人観光客も日に日に増えている。
  このオーバーツーリズムを少しでも解消しようと、6月から京都の市バスが打ち出したのが「観光特急」バスだ。土日祝限定で、清水寺に近い五条坂と祇園から銀閣寺方面の2路線を運行。料金は500円と通常230円の倍以上するが、いずれも途中の停車場が少ない分、大幅な時短になるので、満員盛況だ。


◇…ここで、コロナの前のことを思い出してみたい。2019年の後半、デパート各社はインバウンド需要に沸いていた。次いで、ドラッグ業界も中国人観光客の「爆買い」などで大いに潤っていた。


◇…片やスーパーと言えば、東西の都心部や有名観光地周辺の店舗では、徐々に外国人観光客が増えてきたので、英文や中国語表記を増やしたり、従業員が簡単な会話をできるように、小冊子を用意するところがあるくらいだった。


◇…年が明けて2020年、「さあ、これから」というときに、中国・武漢でコロナが発生。「インバウンド」という言葉すらも消えてしまったのは、記憶に新しいところである。あれから丸4年と半年を経たのが、今と言うことになる。


◇…6月1日、京都市内で17店舗目の「松ヶ崎店」を開設した、ライフコーポレーション近畿圏広報部によると、「京都市内中心部の四条烏丸店などでは、日本人を含む宿泊客・人流の増加から売上昨比110%前後と好調に推移している」とのこと。「今度こそ」期待していいのか?*巻末のコラム「交差点」でも、関連記事を掲載


今週の目次




SJW新店・改装店レポート

人口急増商圏の変化に合わせ、ファミリー層ターゲットに改装
 フードスクエアカスミ 越谷レイクタウン店
埼玉県6年ぶり&所沢市初出店。大型店ならではの最新MD導入
 ライフ ソコラ所沢店


流通羅針盤

生産性の向上とおいしさの追求で各社惣菜事業が進化する


今週の業界トピックス

イオン
 トップバリュ50周年第3弾 アレルギー対応商品などを投入
Amazon
 ネットスーパー、利用可能な対象客の範囲拡大
UAゼンセン
 カスハラ、直近2年間で46.8%の流通従業員が被害に


メーカー トピックス

昭和産業
 「オレイン酸たっぷりのひまわり&オリーブオイル」を新発売
サラダクラブ
 淡路産の玉ねぎを使った「サラダ」2種関西・中四国エリアで発売


開店情報


深読み直球 (株)島田研究室 島田 陽介

PB商品群だけでは、もはや「物価高」対策にはならない


企業動向

日本アクセス、デジタル活用したソリューション提案に注力
前期決算増収増益、チル酒などで新たな需要を創造へ


2024年8月販促カレンダー


今週の大店立地法公示速報


交差点

スマホ時代の「インバウンド案内」



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