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週刊ストアジャパン
No.1344-2025/12/08
今週の表紙
セブンイレブン、三井物産流通グループ、T2の3社が自動運転トラック輸送の実証実験を開始
近年、日本の物流業界は深刻な人手不足とドライバーの高齢化、長距離輸送に伴う労務負荷の増大といった課題に直面している。コンビニエンスストアをはじめとする小売業では、納品頻度の多さや商品の多様性から、幹線輸送の効率化と安定化が喫緊の課題となっている。
こうした状況を背景に、セブン-イレブン・ジャパン(SEJ)、三井物産流通グループ(MRG)、自動運転トラック開発のT2は、コンビニ・スーパー業界として初となる「自動運転トラックによる長距離輸送」の実証実験を発表した。実験区間は埼玉県新座市のMRG埼玉第二センターから兵庫県尼崎市のMRG関西センターまでのうち高速道路区間約450km。この区間を自動運転トラックで走行する。積み荷はSEJのPB「セブンプレミアム」のカップみそ汁や傘など常温商品。
使用するトラックは、今年7月から商用運行を開始した「レベル2」の10トントラックで、ドライバーが同乗するものの、アクセル・ブレーキ・ハンドル操作はシステムが制御する。実証は2026年4月までに3回行われる予定だ。
今回の実証の狙いは大きく2つ。ひとつは、慢性的なドライバー不足や長距離輸送に伴う負荷の軽減で、2027年度に完全自動運転(レベル4)の幹線輸送実現を視野に入れる。もうひとつは環境負荷の低減で、地域の学校給食や家庭から回収した使用済み食用油を原料としたバイオ燃料「B5軽油」を自動運転トラックの燃料として初めて採用。
SEJの山口繁執行役員QC・物流管理本部長は「幹線輸送の効率化と安定化は、コンビニ事業の生命線。自動運転は供給の安定性と持続可能性の確保につながる」と会見で期待を込めた。
T2はこれまで約40社とレベル2自動運転トラックを用いた実証実験を重ね、今年7月からは9社と商用運行を開始している。
今回の実証が成功すれば、日本の流通・物流業界における幹線輸送の新しいスタンダード形成に向けた大きな一歩となる可能性がある。
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